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MainlyPiano-インタビュー

キャーシ・パーソンズによるインタビュー、MainlyPiano.com、10日4月2010年

Galya photo今年の始めに、あるフランスのアーティストから新しいアルバムのレビューを書いて頂けないでしょうかという依頼のメールを受けとりました。 私は彼女のウェブサイトをちょっと見てみましたが、そこには彼女がロシア生まれで子供の頃からピアノコンクールで賞を取っていて、今ではフランスに住んでいるといったこと以外に十分な情報はありませんでした。 そのアルバムをダウンロードしてから数週間は他の仕事を片付けるためそのままにしていましたが、ガーリャのCDを聞き始めると感動させられたと言ってもずいぶん控えめな表現でしょね。

魔法の指が鍵盤の上で踊る彼女の音楽は感情表現で溢れていて、聞けば聞くほどに魅了されていきました。 言うまでもなくアルバムは絶賛されました。 その音楽の背後にいる若い穏やかな女性に好奇心をかきたてられていた私は、彼女がインタビューに応じてくれた時大いに喜びました。 それでは喜んでガーリャを紹介します。

KP: どこで生まれ育ちましたか?

Galya:
ロシアの近くにあるウクライナのハルキウで生まれ育ちました。

KP: ご家族の中に音楽家がいらっしゃいますか?

G: 私の家は数世代にわたって教師ですが、私と妹は家族で初めてのピアニストです。 妹もプロのピアニストをしています。

KP: 初めてピアノに触れたのは何歳の時でしたか?ピアノを習い始めたのはいつで、何年間ピアノのレッスンを受けましたか?

G: 私は6歳の時に初めてピアノと出会いました。 はじめは一目惚れでしたが、今でもそのときの強い愛情を持ち続けています。 7歳から子供向けの音楽学校で音楽とピアノを習い始め、その後ミュージックカレッジを卒業して、芸術大学では作曲家とピアニストの学位を取得しました。 音楽家にとって学位取得はレッスンの終わりを意味するものではありません。 音楽家や作曲家、ピアニストにとっての生活は、毎日が心身のレッスンなのです。

KP: プロの音楽家/作曲家であるという事は、職業選択というよりもライフスタイルの選択だと気がついてない人が多いですね。 それは日々の生活の一部なのですね。
即興演奏や作曲をすることを、ピアノの先生や他の人に勧められたことはありますか?

G: 初めてピアノに触れて、音を出したら、即興が始まりました。 私にとっては音楽の創造と音楽の演奏、これら2つは密接に関係しています。 私の先生と出会ってとても良かったと思いますし、私と知識を共有してくれた先生にとても感謝しております。 いろいろ御指導してくれた私の恩師はウラジミール・ゾロトゥーヒンです。 知識のみならず、心を共有してくれました。 美しいメロディーを作ることは最も重要であり難しいことだと彼が教えてくれました。 心を使わず頭だけで作った音楽は最初から失敗なのです。。。

KP: そういうフィロソフィーがカレッジレベルの指導にあるということは非常に嬉しいことですね。 感情表現のない無調音楽を無理やりに作らされたために音楽大学を中退したという多くの音楽家や作曲家と話しをしたことがあります。

G: 私も近代のコンポジション技法を勉強せざるをえなかったですが、それは私たちの感情に基づいてるアイデアを実現させるためのただの手段とツールであることを忘れてはいけません。

KP: 他の楽器も演奏しますか?

G: 私は、様々な楽器を演奏して学んでいました。 作曲家として、私はあらゆる楽器のために曲を作ることができなければならないですが、ピアノは私の心の中のすべての領域を取りましたよ。 どうやら私は一夫一婦制です。:)

KP: うまい言い方ですね!

KP: 初めて作曲したのは何歳の時でしたか?

G: 私が8歳の時、初めての(楽譜に記載されている)曲は生まれました。11歳の時、作った楽譜が初めて出版されました。

KP: いつからピアノコンクールに参加しましたか?

G: 子供の頃から子供向けの音楽学校のコンクールに出ていました。 何度もピアノコンクールで賞を取りはしましたが、本当はコンクールは好きではないです。 コンクールの受賞者は奇妙な立場なんですよ、なぜならば音楽の好みや美しさの概念は聞く人によって違うからです。 しかしながらコンクールは私の音楽キャリアをスタートするのに役立ちました。

KP: ご家族は音楽家/作曲家になるというあなたの選択を支持していますか?

G: 両親は音楽家になる選択を応援してくれたばかりか、いろいろなことで助けてもらいました。 両親のおかげで、専門教育を受けることができました。 例えば、家族でピアニストが二人育ちましたので、ピアノは二台ありましたよ。:)

KP: あなたについての記事にはあなたの若さに頻繁にふれていますが、年齢をお伺いしてよろしいでしょうか。

G: 個人的なことです。:)

KP: よろしい、賛成だ。「イフ・オンリー」は初レコーディングでしょうか?

G: 「イフ・オンリー」は、このスタイルの音楽では私の最初のレコーディングですが、シンフォニックオーケストラのための曲を含む、多くの楽器のための現代音楽の制作はたくさんあります。 それに、モダンスタイルショパンとラフマニノフ傑作集はCD2枚組みでロシアのRCDラベルからリリースされました。

KP: それらのアルバムは米国で輸入盤として買うことはできますか?

G: いいえ、残念ながらそれらはロシアと旧ソ連の共和国だけでリリースされました。

KP: 「イフ・オンリー」を作るにはどのくらい時間がかかりましたか?

G: アルバムには1年半かかりました。作曲をしたり、演奏を完璧にしたり、スタジオでレコーディングしたりすることを含めて、CDリリースに関連がある他のこと全て含めてですが。 自分のスタイルや色合いを探すのには随分と時間がかかりました。 私と似たやり方で作曲する、私の好きな作曲家の曲を研究しました。 例えば、ルドヴィコ・エイナウディ、久石 譲、坂本 龍一、川井 憲次の作品です。分かっています!日本の作曲家は多いですよね。:)

KP: ルドヴィコ・エイナウディの音楽はよく知っていますが、あなたが言った日本の作曲家については聞いたことがないです。 キャッチアップしなければならないですね! 私は貴女の音楽に完全に惚れましたよ。 「イフ・オンリー」はすぐに私の今年のお気に入りのアルバムになりそうです。 このアルバムは他の人々や他の国にどんな風に受け入れられましたか?

G: ありがとうございます-非常に感動させられました! 私のアルバムを買い、私のコンサートに来てくださってる人々からいつも積極的な反応を頂いております。 これは、とても感情に訴えるサポートです。 音楽を作ることが言葉に尽くせない喜びだということを否定するつもりではありませんが、音楽が人々の心を明るく照らすことは喜びであるし、大きな後押しになります。

KP: 貴女の演奏はとても滑らかで、優雅であり、それでもなお、演奏するのに難しそうで、巧妙そうな音楽でよすね。 本当に演奏するのに難しいでしょうか?

G: 本当です。アイデア、イメージ、および/または感情を表現することは音楽の作りの第一歩です。 これを行うには音楽の表現手段の豊富なパレットが必要です。ピアニストとして作曲を習い始めしばらくしたころ、自分に問いかけていました:“おやまあ、そのような複雑な曲を一体誰が作ったのかしら?!”:)

KP: 貴女のどんな曲にもシートミュージック(楽譜)がありますか?

G: もちろん、なぜならば音作りのプロセスはすべて紙の上で行われています。 アイデアは頭の中にありますが、それは紙の上で構築され、楽器によって具現化されます。 そしていつもその全てを支配してるのは心です。 当然、既製の曲を書くときにはコンピュータを使ったりしていますが、音楽を作る時は、ノートに書いていくとき紙の上で鉛筆が立てるキーキーという音がとても好きです。 私は鉛筆オタクですよ!

KP: 音楽の稽古はすべてクラシック音楽でしたか?

G: 音楽教育の基礎はクラシック音楽でしたが、これまでに、ジャズ、ソングライティングおよび他の現代スタイルの音楽に携わってきました。 それに、ソングや曲などの子供の向けの音楽はたくさん作りました。

KP: クラシック音楽のコミュニティが所謂ニューエイジ・ミュージックを軽蔑していると思いますか?そうであれば、それは困りますか?

G: その通りですね。 「ニューエイジの音楽家とのお仕事はお断りします」とよく聞きますね。 二つの主な原因によってそうなるではないかなと考えられます。 その原因のひとつとして、人々 は新しいものを怖がるきらいがある-特にクラシック音楽の保守的な世界の中で-それに、よく知られてる作品は売りやすいです。 もう一つ原因としては、ここでは真実に直面しなければならないですけど、キュートで愉快な反面、プロフェッショナルな側面においてとても脆弱な軽音楽がニューエイジのジャンルの中にたくさん存在してるわけです。 何といっても、音楽の教育がない人々に作られたニューエイジのアルバムは山ほどありますね。 そのために、クラシック音楽のコミュニティの中では、「ニューエイジ」は「素人」の同意語です。 私は厳しすぎていないといいですけどね!

KP: 全然そんなことないですよ。それは事実ですね、そして多くの人がクラシック音楽は芸術の表現形式として死んでいるようだと心配しています。 音楽の中に何か新しいものを受け入れることを嫌ったり、徹底的な訓練を受けた、もしくは素晴らしい音楽家を聴こうとしないのは可笑しいですよね。 それは、「ニューエイジ・ミュージック」と言う言葉が必要ないという証明ですね。 その定義にはもう何の意味もありません-もしそうであるならば! 貴女、マイケル・ドゥーリン、クラーラ・ポ-ンティ、フィリップ・アーバーグ、スザンヌチアーニ 、その他大勢の人々が聴いてもらうためにしばしば苦心しているのは、リスナー達(貴女がふれた軽音楽が好きな方々)にとっては彼らの音楽が複雑すぎるし、そしてほとんどのクラシックリスナー達が態度を変えないからです。 芸術家にとっては非常に困難な状況になっていますね。

G: その状況がよいほうに変わることを心から願っています。

KP: コンサートでは頻繁に演奏していますか? そうであれば、自分の音楽、クラシック音楽、もしくはその組み合わせのどれを普段演奏していますか?

G: 私のコンサートでは、私の音楽のみかクラシック音楽のみかどちらか演奏するようにしています。 残念ながら、どちらにするかはエージェントやコンサートマネージャーによって要求されます。 クラシック音楽の家父長的な世界では、ニューエイジ・ミュージックをその家族の中に受け入れることはまだ早いです。

KP: それは困るでしょうね。 自分の音楽とともに好きなクラシック音楽を演奏してる貴女の姿をコンサートで見ることができるなら、とても面白いだろうに・・・
貴女に音楽の最大の影響を与えたのは誰または何でしょうか?

G: 音楽人生の節目節目で様々な作曲家やスタイルに影響を受けましたが、特にプロコフィエフやストラヴィンスキーの音楽に。 たとえば、今日は、ショパンマニアですよ。:) それに、感情的で音楽的な意味で、フランスに移り住んだことは私にとって大きなインパクトですよ。 偉大な作曲家や詩人、芸術家達が住み、働いていたパリに住んで、その通りを歩くことでとても刺激を受けます。 その意味では、フランスが私の音楽にもっとも影響を与えたと言えますね!

KP: 作曲するには何から閃きをもらいますか?

G: なんでも! いい映画やコンサート、旅行、ハッピーなことなどです。それは私の心の中に湧き上がるイメージのようなものです。それは絵だったり、私が感じてる感情、もっといえば香りや色かもしれません。 私には多くのアイデアがあるので、座って、書き始めるのに一度も苦労したことがありません。 どこから始めるのか決めるだけです。:)

KP: 映画やTV向けの作曲をしたことはありますか?

G: はい、テレビショーのオリジナル曲を作りました。 私の何らかの音楽が映画の中で使用されたかどうかコンサートの後にしばしば尋ねられていますが、残念ながら、まだそのような機会を授かっていません。

KP: 貴女が音楽で伝えようとする特定なフィロソフィーがありますか? 

G: その質問にはお答えできないと思います。 なぜなら私は若すぎるし、そのような高いレベルの話ができるような音楽を作ったことがないからです。 40才ぐらいになったら答えられるかしら?:)

KP: 貴女の好きな作曲家は誰ですか?

G: バッハ、プロコフィエフ、ドビュッシーです。

KP: あなたの好きな演奏者は誰ですか?

G: グレン・グールドです。

KP: 何か3つの願望を持つことができるなら、それらは何でしょうか?

G: 正しくないかもしれませんが、その願望を家族や近しい人にあげます。 近しい人の夢が叶う時の幸せのほうが自分の幸せよりもとても強いです。

KP: その考えは全然間違ってなんかないですよ! 彼方は次何をしますか?

G: イフ・オンリー」のアルバムのためのプロモーションコンサートです。 また、2011の初めにリリース予定されてる新しいアルバムも作ってるところです。 いまはモダンバレエのためのオリジナルミュージックを作成中です。

ガーリャ、私たちとチャットするための時間をいただいて感謝しています。 彼女について詳細、または、彼女の音楽のサンプルを聞くには、彼女のウェブサイトをご覧ください。 彼女の演奏動画のいくつかは、YouTubeにあります。

10 4月 2010
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